Anam Ċara 

 誰しも子供時代の我慢、不本意、辛かったという経験をもっています。
​ それらの感情は、生活のなかでうまく消化されることもありますし、今の自分が社会に適合し、活動するために必要だったことも確かです。しかし、深く傷ついたり癒されない悲しみは、忘れているようでも残っているものです。それらが身体に落ちて、様々な不調を引き起こす原因になることは少なくありません。

 現在、症状として現れているものについて探っていくと、昔のある出来事以来に発生した、ということもあります。その出来事や事件が今の不調に関係しているとは、自分ではなかなか気づかないものです。

 よく見られるパターンでは、優等生でいようと頑張り過ぎる、自己卑下が強く自信を喪失している、周囲に気を使い過ぎて自分を見失っている、などがあります。原因としてはたいていの場合、親や先生、社会から刷り込まれた価値観に無条件に縛られて、本当の自分を生きていないことなどがあります。
自分が我慢すれば周囲はハッピーでいられる、と幼い頃に一生懸命家族を気遣っているうちに、自分を粗末にしてしまいます。何事もバランスが大切ですが、子供は親のために一途に頑張りがちです。

 インナーチャイルドは自分の中にたくさん存在しています。何かの”事件”ごとに感情が残っていくと、その度に形成されてしまうからです。

 どうして穏やかな気持ちでいられないのか、その理由をセラピストと一緒に探していくと、以前にも同じような経験があり、同じようにこみ上げた感情を無理やり押し込めていたことに気づくかもしれません。悲しみや怒りなどの辛い気持ちのエネルギーは、日常の中で癒されたり消化されていれば、いつまでも残りませんが、たいていは抱え込んで何年も過ごしてしまいます。
 
本当の自分に戻るには、インナーチャイルドを癒すことです。
自分にしかできません。いつまでも泣いている、悲しんでいる、怒っているインナーチャイルドを見つけて、大人の自分が優しく声をかけて慰めたり、励まし、一緒に怒ったりすることが必要です。

 セラピーでは、現在のご自身の深いところに潜んでいるインナーチャイルドを見つけ、癒していくお手伝いをします。